Xmasの夜に
今日は、クリスマスイヴ。
町中は光のイルミネーションが広がっていた。
僕は、市内のクリスマスツリーの前でとある人を待っていた。
(クリスマスか・・・こんなにも人が多いなんてな・・・。カップルや家族連れが多いな。)
暗闇の中で、市内はピカピカといろんな光が包まれていて
家族連れや、カップルがブラブラとうろついていた。
いつも以上に、市内は人が多くて少し人酔いをしそうになっていた。
(それにしても、遅い・・・早く来いよ、黒崎ッ)
腕時計を見て、待ち合わせ時間よりも遅れている黒崎に、イラっとした。
ハァっとため息をついて、少しだけどこか行こうと思い、待ち合わせ場所の
クリスマスツリーから、離れた。
(・・・お腹すいた・・・)
そんなことを思い、歩いていると突然肩を掴まれた。
黒崎?そうなら、文句を言ってやる。
そう思って、振り向いた。
「もう、何分待ってるって思ってたんだ・・・!?」
「へー・・・結構可愛いじゃん。」
「本当、本当・・・俺の好みかも」
振り向いたら、そこには黒崎ではなく、2人の若い男が居た。
しかも、タラシ・・・。一人はニット帽をかぶっている金髪。
もう一人は、髪を立てている男だった。
「なあ、今アンタ暇だろ?ちょっと俺たちと付き合えよ」
「いやだ!僕は暇じゃない!!」
「けれど、さっきからずーっと一人だったじゃん。
彼氏待ちだろ?でも、もうこんな遅くじゃ来ねえって。」
無理矢理、手を掴まれどこかへ連れて行こうとする男たちに
僕は必死で抵抗したが、1時間近く外で立っていたため、体に力が入らない。
だから、あっさりと男達の力には負けてしまった。
いやだ、こんなの・・・嫌だ・・・・・
こんな知らない奴になんか・・・!!
黒崎ッ助けて・・・黒崎!!!
ぎゅっと目を閉じて、僕はそう思った。
その次の瞬間、ドガっと何かを殴る音が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、そこにはいつも見慣れているオレンジの髪が見えた。
「な・・・に?」
「よう、遅くなって悪かったな、石田」
「・・・黒崎??」
潤んだ視界には、しっかりとオレンジの髪をした黒崎を
映していた。
「お、おい!てめえ・・・なんなんだよ!?」
「あぁ?それはこっちの台詞だっつーの・・・。人の恋人に手出しやがって・・・
なんなら、もう一発殴るぞ?」
「いや・・・あの・・・すみませんでした!!!」
男二人は、怯んでそのまま人ごみの中へと消えていった。
僕は潤んだ今にも、こぼれそうな涙を服でふくと、黒崎はそっと僕の頭を撫でて
そのまま、抱きしめた。
「石田、わりぃ・・・遅れて・・・俺のせいで、おまえは・・・こんな目に・・・」
「・・・ううん、別に・・・いいよ・・・。もう・・・君が来てくれたことが、うれしかったから。」
「石田」
彼の背中に手を回して、黒崎の胸元に顔をうずめた。
正直、さっきは怖かった。
本当にどこかへ連れて行かれるかと思って・・・自分の力が通用しないのも
むかついて、抵抗しようにも出来なくて助けてって思ったら
黒崎が来てくれた・・・。
それがうれしくて、うれしくて、僕はまた涙を流しそうになった。
「石田、大丈夫か?」
「うん。ありがとうね。助けてくれて」
「あたりまえだろ?そんなの・・・俺の大切なやつに手出しているのに
そんなの止めないなんておかしいだろうがよ」
「黒崎・・・」
「じゃあ、今から行くか」
「うん、そうだね」
黒崎は優しく微笑んで、僕の手を握った。
その手が暖かくて僕は心のどこかで安心した。
助けにきてくれて、ありがとう・・・黒崎。
END
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