思い出の場所
思い出の場所・・・それは小さな公園・・・ ギン・・・ 気がついたら、眼前には黒い着物を着て、白銀の刃を持っていた オレンジ頭の男が居た。 オレンジの頭の色は、今あたしが見ている夕日の色と同じ・・・ オレンジ髪の男は、白い化け物を倒した。 白い化け物はすぅっと消えた。 「あ・・・・・」 「よぅ。大丈夫か?」 後ろを振り向いた男はそう言った。 相変わらず不機嫌そうな顔をしている。 あぁ・・・やっぱり昔と変わってないね、一護・・・ 「一護、久しぶりだね」 「ああ。久しぶりだな。」 黒崎一護・・・あたしが住んでいた、このカラクラ町の小さな病院の息子。 オレンジの髪がとても印象的な青年・・・。 「おまえ、まだここに居たのか?」 「・・・しょうがないじゃん・・・あたしここが好きなんだもん・・・」 だってここはね・・・あたしにとってたくさんの思い出が多いんだよ・・・ あたしがまだ生きてる時に、たくさん一護と遊んだ場所なんだよ? ここを離れたくなんかないよ・・・ 今にも涙が流れそうになった・・・ ふわり・・・ 「?」 いきなり、一護があたしの頭を撫でた。 「一護?」 「俺もここ好きだぜ」 「そうなの?」 「ああ。だってここはおまえとの思い出がいっぱいだしな・・・ だから忘れられないし、おまえがずっとここに居たいのは分かるけど おまえがいつまでもここに居れば、またあいつらがおまえを襲う・・・」 「・・・」 一護の顔をそっと見上げると、一護はつらそうな目であたしを見ていた・・・。 そっか・・・うん・・・わかった。 一護の言いたいことがわかった。 もう・・・話さなくていいよ。 「俺は・・・」 「わかった」 「え?」 「わかったって言ったのよ、馬鹿。」 「馬鹿って、てめえ!」 「・・・・あんたって本当に昔からやさしいよね」 「そうか?」 「うん。あたし、そのあんたのお節介なところ・・・今でも好きだよ」 「!?!」 あたしはにっこりと一護に笑った。 「ありがとう。“あっち”の世界でも楽しく過ごすね」 「・・・・ああ・・・・元気でな」 「うん」 君はクスリと笑った。 あたしも笑った。 そして、すぅっと体が消えた。 あたしは4年前に、この今居た小さな公園で、いきなり死んだ。 死亡原因なんてわかんない・・・ ただこの日は、一護と一緒に帰れなくて、一人むなしく公園に来て ブランコに乗って死んだ。 あたしが発見されたのは翌日で、赤い血があたしの体から流れてた・・・ あたしは、黒崎医院に運ばれたけど、結局は死んだの・・・ その時、一護はあたしの手をぎゅっと握っててくれた・・・ それからあたしは、亡霊としてこの公園に居て 一護は幽霊とか見えて会話も出来るから、この公園に毎日来て あたしと話してた。 そして、今さっき白い仮面を被った怪物に襲われかけたとき 黒い着物を着た一護が助けてくれた・・・ すっごくうれしかった・・・でも、またあいつらがあたしを襲うって聞いて あたしがまたここに居たら、一護に迷惑がかかる・・・ そう思ったから成仏することにしたの。 あんまり後悔がないって言ったら嘘になる・・・ でも、また今度生まれ変われるのなら成仏して、生まれ変わって また君の隣で笑っていたいな・・・ END
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