たんぽぽ
咲き誇る、桜並木を歩きながら、あたしは、ふぁ〜っとあくびした。
今日から、高校2年。
なんとか、進級できて、よかったーっと、内心思いながらも、軽い足取りで、学校の通学道を歩いていた。
今日はクラス換えがある。
本当に、去年の今頃は、新しい高校生活に胸をふくらませていて
友達できるかな?とか思ってたのにね。
なんだか不思議・・・今は、また去年とは違う、新鮮な気持ちがあるの。
通学路には、同じ制服を着ている、カラクラ高校の生徒が居る。
新しい新入生も歩いてる。
(1年生って、やっぱかわいいな)
クスリと笑っていると、突然、あたしは、一輪の花が視界に入った。
「あ!たんぽぽ!」
電信柱の前にひっそりと咲いている、きれいな黄色い、たんぽぽ・・・
去年のこの日、あたしが一人で通学路を歩いてると、この電信柱の前でたんぽぽが咲いていた。
「あー、今年も同じところで、咲いたんだね」
あたしは、しゃがみこんで、にっこりとたんぽぽに向かって笑った。
「何、たんぽぽめがけて、笑ってるんだよ・・・キモイな・・・」
「・・・・何よ。大きなお世話よ、一護!!」
いきなり、頭上から声をしたと思って、振り向くと、そこには、オレンジ髪をした
ヤンキー男が居た・・・。去年同じクラスで、中学のとき同じ中学だったやつ・・・。
何かと、あたしに話しかけてくる、わけのわからんやつ・・・。
しかも、家近いし・・・。
「別に・・・ただ、おまえがここで笑ってて、周りのやつが白い目で見たから
注意してやっただけだよ・・・」
「え?」
後ろを振り向くと、なんか行きかう人々が、あたしを冷たい目で見てる・・・
え?何?たんぽぽに笑ったことが、そんな変なの?
何よ、そんな白い目で見ないでよ!
「・・・せっかく人がいい気分だったのに、もう・・・最悪・・・」
「ま、いいんじゃねえの?おまえが、たんぽぽ見て、いい気分になってるんだったらよ」
そう一護は言って、最後にあたしに、ニっと笑った。
一護の笑顔・・・なんて、あたし本当に2,3回しか見たことないし・・・
そんな貴重な笑顔に、あたしは一瞬心の中が少しだけ熱くなった。
え?何、今の??変なの・・・。
「、先行くぞー」
「あ、ちょっと、待ってよ一護!」
桜並木の道を歩く、一護。
一護の後を追いかけるあたし・・・
まだ、気づくことのない、春の訪れがやってきた。
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