ふたつ星 なあ・・・サイファー・・・星が見たい・・・ そうオレは言った。 サイファーは少し驚いたが、すぐに「行こうぜ」と言って オレの手を引き、バイクに乗せた。 「なあ、星・・・見たい・・・」 「わーってるよ・・・それにしても、星・・・どこが1番きれいに見えるかな・・・」 サイファーは少し困ってるようだが、オレにとってはどうでもいい。 ただ星を見せてくれればいいだけだ・・・ これってパシリなのかな? オレがこいつの妻なら今世間が言う、鬼嫁になるのか? まあそんなことはどうでもいい・・・ またかよなんてツッコむなよ? 「よし、んじゃあ、高台にでも行きますか」 「ん・・・」 「あ!おまえそれじゃあ首もと寒いだろ?ほら・・・これ・・・」 ほいと言って渡されたのがマフラーだった。 「でも・・・あんたが寒くなるんじゃ?」 「バーカ。俺は別に寒くねえよ。それに、おまえが風でも引いたら困るからな。 だからおまえがつけろ。いいな?」 「・・・・ん・・・・」 やっぱ・・・こいつはやさしい。 言葉は汚いがそれなりに気づかってくれる・・・ マフラーを巻いてバイクで20分くらい走った。 バイクを止めてバイクから降りた俺たちは 絶好のデートスポットでもある、高台に来た。 「お〜やっぱ星がすっげーきれいに見えるじゃん。 スコール、おまえちょっとは俺に感謝しろよな」 「うん・・・」 このときサイファーの言葉ははっきり言って全然聞こえなかった。 だってあまりにも星がきれいすぎてそっちに意識を取られてたから・・・ 「きれー・・・」 ポツリとつぶやいたら、いきなり後ろから何かぬくもりが伝わった。 「サイファー?」 「こうしたらだいぶ寒くなくなるだろ?」 サイファーは後ろから俺を抱きしめて夜空を見上げた。 ああ・・・やっぱ暖かい・・・ 正直すごく寒かったんだ・・・ すごく暖かい・・・サイファーの体温が背中から伝わってくる・・・ なんだか・・・いいな・・・ 「星もきれいだけどおまえもきれいだぜ」 サイファーは冷たい俺の頬にキスした。 サイファーの暖かい唇が頬にじんわりと伝わる。 「ありがと・・・」 「どういたしまして」 この夜俺たちはたくさんの星を眺めていた。 たまにはこんな風なのもいいよな・・・ END |