タイヨウの唄
ータイヨウ。見てみたい。
そう思ったのは、ずっと昔のこと。
「うっ・・・やっぱ、ミッドカルのこの独特の煙ったいにおいは、慣れないなー」
「しょうがないぞ、と。」
レノは、たばこを吸いながら、あたしに言った。
あたしは、たばこの匂いも嫌いだけど、ミッドカルのこの独特のにおいだけは
昔から、ダメだった。
昔、ミッドカルに住んでいたけど、太陽も見えない、この街が大嫌いだった。
あたしが大人になっても、ミッドカルには未だに太陽が見えなくて、嫌いだ。
今日は、任務の為にこの町に来たけど、早く帰りたかった。
「ねえ、レノ」
「ん?どうしたんだよ、?」
「・・・この任務すぐに終わるかな?」
「さあな、ま、今はミッドカルの3番街の見回りだけだし、すぐに終わるんじゃね?」
「そっか。わかった」
「・・・・」
あたしは、コクリとうなずくと、レノはあたしの顔を見ると、はぁっとため息をついて、
その場にしゃがみこんだ。
ミッドカルの3番街はまるで、スラム街のような町で
あたし達が今入るのは、コンクリートで覆われた、住宅街。
太陽も見えない場所で、雨が降り終えたツンとした、においと、煙ったいにおいが混じっていた。
コンクリートの壁にもたれて、あたしは空を眺めた。
どんよりとした、黒い雲が空にかかっている。
「そういえば、小さい頃にね、お母さんに『タイヨウの唄』っていう曲を
よく、子守唄で歌ってくれてたんだ」
「タイヨウの唄?」
「そう。とっても素敵な曲でね
『タイヨウはいつも、あたしたちの上にあって、いつもあたしを照らしてくれる。
そして、いつも、あたしを見てくれて、みんなの笑顔をくれる、とても優しいものなんだよ』
って曲で、とっても好きなんだ。」
「ふーん・・・。太陽ね」
「レノはこの唄好き?」
「俺的には、なんか明るすぎるぞ、と。だから、あんま好きじゃない、と」
「ふーん・・・。そっか。」
レノには、明るすぎる曲。
そうかな?レノも気に入ると思ったのに。
少しがっかりして、肩を落とした。
「ま、俺はいろんなやつを、殺してるから汚れてるんだ。
だから、そういう明るい曲は、合わないんだぞ、と」
「レノ・・・」
「ま、は俺とは違って、汚れてないから、太陽みたいに
キラキラしてて、一番、太陽が似合ってるんだと思うぞ、と」
レノは、ふわりとやさしい笑みで笑った。
あたしは、レノの褒め言葉がうれしくて、頬を赤く染めた。
「うん、ありがとう」
あたしは、にっこりと笑って、どんよりと曇った、ミッドカルの空を見上げた。
END
ほとんど、強制的に終了しちゃったYO^^;
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